「SESはやめとけ」と聞いて、インフラエンジニアの1社目をどう選べばいいか迷っている
SESと、SIerや社内SEで社員として働く場合の違いや、単価と給料の関係がよく分からない
今SESで働いていて、このまま続けるか、次へ移るか決めきれない
こんな悩みを解決していきます!

元銀行営業マンから、年収140万ダウンを覚悟でインフラエンジニアに転職しました。
1年目は年収310万でしたが、SESで働きながら650万円まで上げることができました。
その間、いくつもの客先の現場を経験しています。
先に結論をお伝えします。
インフラエンジニアのSESは、入り口としては悪くない働き方です。
差がつくのは「SESかどうか」ではなく、上流の仕事(設計・構築など)ができそうか、商流(仕事がお客さんから何社を経由して届くか)の良い案件が多いかです。
この記事では、現場で見てきたことをもとに、その見分け方まで正直にお伝えします。
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結論:インフラエンジニアのSESは「入り口としては悪くない」

結論から言うと、SESは、インフラエンジニアのキャリアの入り口としては悪くない選択です。
ただし、どの会社でもいいわけではありません。
この章のまとめ
- 入り口として:未経験でも入りやすく、いろいろな現場を見られる
- 差がつくところ:上流の仕事ができそうか/商流の良い案件が多いか
- おすすめの順番:SESで方向性を決めてから、SIer・社内SE・自社サービスの企業へ
差がつくのは「SESかどうか」ではない
「SESはやめとけ」という声は、検索するとたくさん出てきます。
その不安は、まったくの的外れではありません。
ただ、同じSESでも任される仕事の中身と、案件がどこから流れてくるかで、数年後の景色はまったく変わります。
働き方の呼び名より、どの会社のどの案件に入るかのほうが、影響は大きいと感じています。
| 見るところ | 伸びやすい状態 | 避けたい状態 |
| 仕事の中身 | 設計・構築など、上流の仕事に上がっていける | 同じ作業だけを何年も続ける |
| 商流 | 一次受け・二次受けなど、お客さんに近い | 三次受け以降で、何社も経由して届く |
この2つは、僕が現場を見てきて「ここで差がつく」と感じたところです。
どちらも入社前にある程度は調べられるので、後の章で見方と調べ方をお話しします。
僕のおすすめは「SESで方向性を決めてから次へ」
未経験からなら、まずSESでいろいろな職場を見て方向性を決め、そのあとSIerや事業会社(IT企業ではない一般の会社)の社内SE、Webサービス・SaaS(ネット経由で使うソフト)が本業の自社サービスの企業へ移るのが、僕のおすすめの順番です。
最初から「この分野でいく」と決められる人は、多くありません。
いろいろな現場を見るうちに、得意なことや、やってみたい仕事が見えてきます。
| 順番 | やること |
| 1. SESで入る | いろいろな現場を見ながら、インフラの基礎を積む |
| 2. 方向性を決める | 得意な分野や、やってみたい仕事を見つける |
| 3. 次の環境へ | SIer・事業会社の社内SE・SaaSなど自社サービスの企業に転職する(SESで上流を目指す道もある) |
もちろん、SESのまま上流に上がって長く働く道もあります。
大事なのは、なんとなく続けるのではなく、自分で次の一手を選べる状態を作ることです。
そのために必要なのが、1社目の選び方と、現場での積み上げ方です。
どちらも、この記事の後半で具体的にお話しします。
SESとは?SIerや社内SEなど「社員として働く」場合との違い

結論から言うと、SESは、お客さんの現場に入って技術を提供する働き方です。
SIerや社内SEとは、働く場所も、任される範囲も違います。
この章のまとめ
- SES:客先の現場で、任された仕事を担当する
- SIer:お客さんから仕事を受け、見積もりや提案を含めて取りまとめる
- 社内SE:自社のIT全体を、問い合わせ対応から上流まで受け持つ
SESは「客先の現場で働く」形
SESは「システムエンジニアリングサービス」の略です。
エンジニアを抱える会社に正社員として雇われ、お客さんの現場に常駐して働く形が一般的です。
契約は「準委任契約」と呼ばれるものが多く、作ったものではなく、エンジニアが働いた時間や技術に対してお金が支払われます。
この仕組みが、後で話す「単価」につながってきます。
| 働き方 | 雇われる会社 | 働く場所 | 特徴 |
| SES | SES企業 | 客先の現場 | 準委任契約で、技術を提供する |
| 派遣 | 派遣会社 | 派遣先 | 派遣先の指示のもとで働く |
| プロパー(社員) | 働く会社そのもの | 自社 | その会社の社員として働く(SIerの社員、自社サービス企業の社員、事業会社の情シス(情報システム部門)=社内SEなど) |
派遣も客先で働く点は同じですが、派遣先の指示のもとで働く契約です。
未経験の求人では、SESのほかに、正社員として雇われて派遣される「常用型派遣」も、客先の現場で経験を積む入り口になっています。
SESと派遣は、どちらも外部から客先に入る働き方です。
それに対してプロパーは、その会社の社員として働きます。
SESと派遣のどちらの形でも、最初の数年を客先の現場で過ごす点は変わりません。
だからこそ、この記事で話す「仕事の中身」と「商流」の見方は、どちらの形にも同じように使えます。
客先で働くSESと、社員として働く場合を比べる
会社の分け方はいろいろありますが、ここでは「客先で働くSES」と「SIer・社内SE・自社サービスの企業で社員として働く場合」に分けて比べます。
働く場所・主な仕事・上流・責任の重さ・人脈で比べると、次のとおりです。
SESとSIerの社員の「上流」「責任の重さ」は、僕が現場で見てきたことです。
| SES | SIerの社員 | 社内SE(IT以外が本業の会社の情シス) | 自社サービスの企業(Web・SaaSが本業のIT企業) | |
| 働く場所 | 客先の現場(現場ごとに変わる) | 自社、または客先 | 自社 | 自社 |
| 主な仕事 | 現場で任された運用・構築など | 案件の取りまとめ、提案、設計・構築 | 問い合わせ対応から上流、ベンダーコントロール(外部の会社への依頼と管理)まで | 自社サービスを支えるインフラの設計・構築・運用 |
| 見積もり・提案 | SIerの社員が担うことが多い | 担うことが多い | 自社の要件を固めて、外部の会社に依頼する | 社内でサービスの方針に沿って決める |
| お金の話 | 聞かされない現場もある | 当事者として関わる | 発注する側として関わる | 自社の事業として関わる |
| 休日・夜間の責任 | 現場による(求められない現場も、同じようにと言われる現場もある) | 対応のために出勤することもある | 自社のシステムを預かる立場 | サービスを止めない立場として対応することもある |
| 人脈 | 現場が変わるとリセットされやすい | 社内や取引先に積み上がる | 社内に積み上がる | 社内に積み上がる |
SIerは、お客さんからシステムづくりの仕事を受けて、提案から設計・構築までを取りまとめる会社です。
自社で受けた案件を、自社の社員と外部のエンジニアで進めるので、現場にはSIerのプロパーとSESのエンジニアが一緒に働いていることがよくあります。
社内SEは、IT企業ではない一般の会社(事業会社)の中で、自社のシステムを担当する仕事です。
お客さんは社内の人たちで、外部のSIerやSESの会社に仕事を頼む側に立ちます。
現場で見た、プロパーとSESの差
いちばん差を感じたのは、見積もりや提案といった上流の仕事は、SIerのプロパー(その会社の社員)が担うことが多いところです。
お金まわりの話は、SESのエンジニアにはしない現場もありました。
一方で、責任の重さは現場によって違います。
土日や夜間にプロパーが出勤していても、SESは外部からの常駐なので、そこまで求められない現場もありました。
つまり、SESだから責任が軽い、とは言い切れません。
どこまで任されるかは、会社と現場の組み合わせで決まります。
上流の経験を積みたいなら、プロパーが上流を持っている現場で、どこまで関わらせてもらえるかが分かれ目です。
この話は、単価の章でもう一度出てきます。
SESで働いてよかったこと・大変だったこと

結論から言うと、SESはいろいろな現場を見られる反面、現場が変わるたびにリセットがある働き方です。
良い面と大変な面は、ちょうど裏表になっています。
この章のまとめ
- よかった:いろいろな環境・職場を見られる/未経験でも入り込みやすい
- 大変だった:ルールや設定の覚え直し/人脈づくりのリセット
- 実感:現場ごとに、扱う技術も仕事の進め方もまったく違う
よかったこと
いちばん大きかったのは、いろいろな環境や職場を見られたことです。
1つの会社の中だけで働いていたら、そのやり方しか知らずに過ごしていたかもしれません。
もう1つは、未経験でも入り込みやすいことです。
経験がない状態から、実際の現場に入って手を動かせる入り口があったのは、素直にありがたかったと思っています。
大変だったこと
現場が変わると、作業のルールも、触る設定も、一から覚え直しになります。
前の現場で当たり前だった手順が、次の現場では通用しないこともありました。
人脈も同じです。
前の現場で信頼してもらえていても、次の現場ではまた最初から関係を作り直すことになります。
現場ごとに、技術も進め方もまったく違う
SESで働いて実感したのは、現場によって、扱っている技術も仕事の進め方もまったく違うということです。
同じインフラの仕事でも、現場が変われば別の会社に移ったくらいの違いがあります。
これは大変さでもあり、強みでもあります。
いろいろなやり方を見たからこそ、自分がどの分野に進みたいかを決める材料が増えるからです。
| よい面 | 大変な面 | |
| 現場の数 | いろいろな環境・職場を見られる | ルールや設定を毎回覚え直す |
| 技術と進め方 | いろいろな技術ややり方に触れられる | 現場ごとに一から慣れる必要がある |
| 入りやすさ | 未経験でも入り込みやすい | 入る会社と案件で、積める経験に差が出る |
| 人間関係 | 現場ごとに新しく関係を作れる | 人脈づくりがリセットされる |
良い面だけを見て飛び込むのも、大変な面だけを見て避けるのも、もったいないです。
両方を知ったうえで、SESをどう使うかを決めるのが大事だと考えています。
「SESはやめとけ」と言われる理由

結論から言うと、「やめとけ」と言われる理由は実在します。
ただし、その多くはSES全体ではなく、商流の深い案件や、運用だけで止まる現場で起きやすいことです。
「やめとけ」と言われる主な理由
- 多重下請け:仕事が何社も経由して届く
- 中抜き:経由する会社が多いほど、エンジニアに届くお金が減りやすい
- 運用止まり:同じ作業だけが続き、スキルが伸びにくい
多重下請けと「中抜き」の正体
IT業界には、お客さんから直接仕事を受ける会社から、二次受け、三次受けと仕事が流れていく構造があります。
これが多重下請けと呼ばれるものです。
間に入る会社が増えるほど、それぞれが取り分を取るので、現場で働くエンジニアに届くお金は少なくなりやすくなります。
世間で「中抜き」と言われているのは、この部分のことです。
| 商流の位置 | 仕事の受け方 | 起きやすいこと |
| 一次受け | お客さんや元請け(お客さんから最初に仕事を受けた会社)から、直接受ける | 話が早く伝わり、条件も比べて良くなりやすい。その分、責任が重くなるケースもある |
| 二次受け | 一次受けの会社を通して受ける | 間に1社入る |
| 三次受け以降 | さらに何社も経由して受ける | 届くお金が減り、要望も伝わりにくくなりやすい |
商流は、お客さんに近いほど条件が良くなりやすい、と覚えておけば十分です。
同じ仕事内容でも、どの位置で受けるかで待遇が変わることがあります。
三次受け以降で働く人から聞いた話
これは僕自身の体験ではなく、別の会社で三次受け以降の案件に入っていた人から聞いた話です。
僕の周りは、ほとんどが一次受けか二次受けの仕事でした。
だからこそ、この話を聞いたときに同じSESでも、商流で働き方がここまで変わるのかと感じました。
商流が浅いほど、責任も重くなりやすい
- 一次受けに近いほど:給与などの条件は良くなりやすい
- その分:お客さんに近いぶん、責任が重くなるケースもある
- 考え方:条件の良さと責任の重さはセットで見ておく
給与が上がりづらいのは、間に入る会社の取り分が重なるからです。
納期の短さや無茶振りも、お客さんの要望が何社も経由して届くうちに、現場へしわ寄せがいく形で起きやすくなります。
運用だけで止まってしまう現場
もう1つよく言われるのが、運用の仕事だけで何年も止まってしまうことです。
運用は大事な仕事ですが、同じ作業だけが続くと、職務経歴として書けることが増えていきません。
僕も入り口はサーバーの運用保守でした。
そこからサーバーの設計・構築へ進み(ネットワークの運用も一部かじりました)、いまはクラウドの設計・構築をしています。
運用から入ること自体は、悪くないと思っています。
問題は、上に上がる道がない現場にずっといることです。
入社前に「運用の先に何があるか」を確かめずに入ると、抜け出すのに時間がかかります。
ここまでをまとめると、「やめとけ」の正体は、SESという働き方そのものより、商流と仕事の中身にあります。
裏を返せば、そこを見て会社を選べば、避けられる部分が多いということです。
SESの単価と給料の仕組み

結論から言うと、SESの給料はお客さんが払う「単価」から、会社の取り分を引いた中から支払われる仕組みです。
単価の相場は条件で大きく変わるので、金額そのものより、何で上下するかを知っておくほうが求人を比べるときに役立ちます。
この章のまとめ
- 単価:お客さんがSES企業に払う、エンジニア1人あたりの金額
- 還元率:単価のうち、エンジニアの給料に回る割合
- 会社の取り分:営業や内勤のサポートの対価でもある
- 高還元:実態どおりの会社も、名ばかりの会社もある
単価・還元率とは
単価は、お客さんがSES企業に払う、エンジニア1人あたりの金額のことです。
その単価のうち、エンジニアの給料に回る割合を「還元率」と呼びます。
| 言葉 | 意味 | 何で決まるか |
| 単価 | お客さんがSES企業に払う、エンジニア1人あたりの金額 | スキル・担当する工程・商流の位置など |
| 還元率 | 単価のうち、エンジニアの給料に回る割合 | 会社ごとの方針 |
| 会社の取り分 | 単価から給料を引いた残り | 営業や内勤のサポートなどに回る |
単価の金額は、スキルや担当する工程、商流の位置によって大きく変わります。
同じような仕事でも会社や案件によって違うので、ネットの相場の数字だけで判断しないのがおすすめです。
単価は何で上下するのか
金額の代わりに、単価が何で上下するのかを押さえておきます。
単価は「何ができるか」「どの工程を任されるか」「どの商流で受けるか」「どこに常駐するか」で変わります。
| 要素 | 単価が上がりやすい方向 |
| スキル | できる作業が増える/資格などで知識を示せる |
| 任される工程 | 運用だけでなく、構築・設計など上流を任される |
| 商流の位置 | お客さんに近い一次受け・二次受けの案件に入る |
| 常駐先の会社 | 大手で金払いの良い会社に常駐する(同じスキルでも上がりやすい) |
このうち、スキルは勉強や資格で身につけやすい部分です。
一方で、任される工程を上げるには、日々の努力に加えて「やりたい」と自分からアピールすることが必要です。
商流の位置や常駐先は、本人の頑張りより、どの会社に所属してどの現場に入るかで決まる部分が大きくなります。
つまり、単価を上げたいなら「自分の力を伸ばしてアピールすること」と「会社と現場の選び方」の両方が要ります。
僕は自分の単価をどこまで知っていたか
結論から言うと、自分の単価はなんとなく知っていましたが、細かくまでは教えてもらえませんでした。
一方で、還元率は明確になっていたので知っていました。
会社が取る分には、営業が案件を取ってきてくれることや、内勤のサポートの対価が含まれています。
自分ひとりで案件を探してくることを考えると、妥当だと思っています。
「中抜き」という言葉だけを見ると、会社が取る分はすべて悪者に見えます。
けれど、何に対しての取り分なのかを知ると、見え方は変わってきます。
会社の取り分に含まれているもの(僕の受け止め方)
- 営業:案件を取ってきてくれる
- 内勤のサポート:現場で働くエンジニアを支えてくれる
高還元SESは「見極め」が必要
「高還元」をうたうSES企業も見かけます。
実態がそのとおりの会社もある一方で、名ばかりの会社もあるというのが、僕の見方です。
高還元をうたう会社で確かめたいこと
- 還元率が明示されているか
- 自分の単価をどこまで教えてもらえるか
- 営業や内勤のサポートの中身が見えるか
還元率が高くても、案件を選べなかったり、サポートが手薄だったりすれば、働きやすさは別の話です。
数字の高さだけで決めず、その数字の裏で何をしてくれる会社なのかまで見てください。
そして、単価そのものを上げる方法は、会社選びとは別にもう1つあります。
現場での働き方で、任される仕事を変えていくことです。
単価が上がる人の特徴

結論から言うと、単価が上がりやすいのは、上流の仕事を任せてもらえるようになった人です。
そこにたどり着くまでには、順番があります。
この章のまとめ
- ゴール:上流の仕事を任せてもらえるようになること
- 最初の一歩:主体的にチャレンジする姿勢を見せる
- 積み上げ方:目の前の仕事をどんどんこなし、「任せてもらう→信頼してもらう」のサイクルを作る
上流までの「信頼のサイクル」
上流の仕事は、ある日いきなり任されるものではありません。
小さな仕事を任せてもらい、こなして信頼してもらうことの積み重ねで、少しずつ回ってきます。
| 順番 | やること | 周りからの見え方 |
| 1. 主体的にチャレンジ | 自分から手を挙げて、新しい仕事に関わる | やる気がある人だと伝わる |
| 2. どんどんこなす | 目の前の仕事を、ひとつずつ片付けていく | 任せても大丈夫そうだと思われる |
| 3. 任せてもらう | 少し難しい仕事を任される | 結果を返すたびに信頼が積み上がる |
| 4. 信頼してもらう | 任される範囲が広がる | 次の仕事でも声がかかる |
| 5. 上流へ | 設計・構築など上流の仕事に入る | 単価が上がりやすくなる |
このサイクルは、現場が変わっても持ち運べます。
人脈がリセットされる大変さも、次の現場でまたサイクルを回せばいいと考えれば、前向きに受け止められると僕は考えています。
僕が上流に入れたきっかけ
結論として、荷が重い仕事や面倒なタスクを自分から巻き取ったことが、上流に入れたきっかけでした。
そう言えるのは、僕が2年目にそれを続けた結果、2年目の途中から上流工程を一部経験できたからです。
資格も、主体的にチャレンジする姿勢を見せる手段の1つです。
僕は最初にLinuC(Linuxの資格)を取り、クラウドの仕事をするためにAWS SAA(AWSの資格)を取りました。
資格を武器に、新しい仕事をもらえたこともあります。
もちろん失敗もあります。
過去には確認漏れでシステムを止めてしまったこともあり、任された仕事を丁寧に返すことの大切さは身にしみています。
| 時期 | 年収(正社員) |
| 1年目 | 310万円 |
| 2年目 | 410万円 |
| 3年目 | 480万円 |
| 4年目 | 570万円 |
| 5年目 | 650万円 |
| 6年目 | 740万円 |
上流の仕事を一部任されるようになり、クラウドの仕事に切り替えたタイミングで、年収は600万円を超えました。
5年目の650万円までは、SESで働いていたときの年収です。
任される範囲が広がるほど、年収もついてきたというのが、僕の実感です。
ただし、どれだけ頑張っても、上流の仕事がそもそも回ってこない現場もあります。
サイクルを回せる場所にいるかどうかは、やはり会社と案件の選び方で決まります。
上流の仕事が回ってくる現場かどうかは、入社前の調べ方次第で、ある程度まで見えてくるものです。
未経験が1社目のSESで見るべき3つ

結論から言うと、1社目で見るのは「夜勤ばかりでない」「上流の仕事ができそう」「商流の良い案件が多い」の3つです。
1社目で見るべき3つ
- 夜勤ばかりの現場ではないか
- 上流(設計・構築)の仕事ができそうか
- 一次受けなど、商流の良い案件が多いか
3つを見る理由と調べ方
どれも、応募する前に口コミサイト・求人票・エージェントで調べておくのが確実です。
とくに商流は求人票だけでは見えにくいので、エージェント経由で確かめてもらうと話が早いです。
| 見るところ | 理由 | 調べ方 |
| 夜勤ばかりでないか | 生活リズムが崩れにくく、学ぶ時間を作りやすい | 求人票の勤務形態、口コミサイト |
| 上流の仕事ができそうか | 設計・構築に上がれるかで、単価と年収の伸び方が変わる | 求人票の仕事内容、エージェント |
| 商流の良い案件が多いか | お客さんに近いほど、条件が良くなりやすい | 口コミサイト、エージェント |
夜勤そのものが悪いわけではありません。
夜勤がある現場でも、回数を減らしたり、リモートワークで対応したりすることはできます。
避けたいのは「夜勤ばかり」の働き方です。
僕自身、未経験で転職したときは、夜勤のない求人を血眼になって探しました。
企業を比べるときに見ていたのは、次の4つです。
僕が企業分析で見ていた4つ
- 年収:300万円以上
- 年間休日:120日以上
- 残業:残業代の全額支給、またはみなし残業20時間以下
- 仕事内容:スキルアップにつながるものか
この4つに、上の3つを足して比べれば、入ってから「こんなはずじゃなかった」となる確率はかなり下げられます。
求人票と口コミサイトで見るところ
求人票と口コミサイトは、同じ3つの軸で読むと迷いにくくなります。
書いてあることだけでなく、書いていないことにも目を向けてください。
| 軸 | 求人票で見るところ | 口コミサイトで見るところ |
| 夜勤 | 勤務形態(シフト制・夜勤ありの書き方) | 夜勤の頻度や、働き方についての社員の声 |
| 上流 | 仕事内容に「設計」「構築」があるか、運用・監視だけか | 入社後に担当した工程や、ステップアップの声 |
| 商流 | 「元請け」「一次請け」など案件の受け方の記載 | 案件の内容や、待遇についての社員の声 |
求人票に仕事内容が「運用・監視」しか書かれていなければ、その先の道があるかは確かめておきたいところです。
書いていないことは、エージェントに確認してもらうのが確実です。
口コミは、1件の強い声に引っ張られすぎないようにしてください。
複数の声を見て、同じ話が繰り返し出てくるかで判断します。
優良企業の例:ラクスパートナーズ
客先の現場で働く会社の中で、未経験から育てる仕組みが整っている例として、ラクスパートナーズを紹介します。
2026年7月に、社名が株式会社BREXA SOLVIA(ブレクサ ソルビア)に変わっています。
正社員として雇われ、客先の案件に入る「常用型派遣」の会社です。
入社後はおよそ3か月の研修があり、そのあと現場に配属されます。
ラクスパートナーズの特徴(公式・口コミより)
- 雇用:正社員(無期雇用)として入社し、客先の案件に入る
- 研修:入社後、およそ3か月の研修がある
- 休日:年間休日120日以上・完全週休2日制(土日)
- 仕事:口コミでは、最初は運用から入り、経験を積むと構築・設計へ進む例が見られる
当サイトで口コミを分析したところ、激務や、スキルが伸びない仕事ばかり、といった声がほとんど見られなかったのが印象的でした。
もちろん全員が希望どおりの案件に入れるわけではないので、そこは差し引いて見てください。
\ 研修つきで、未経験から育ててくれる会社 /
評判をもっと詳しく知りたい方は、【口コミ200件超を分析】ラクスパートナーズとは?評判やリアルな口コミを徹底解説をご覧ください。
見極めに迷ったら、プロに手伝ってもらう
商流や仕事の中身は、未経験のうちは自分だけで見分けるのが難しいところです。
だからこそ、IT業界の求人に詳しいエージェントの力を借りるのがおすすめです。
僕は転職活動のとき、転職サイトとエージェントを合わせて10社以上登録しました。
その中でIT特化ではないエージェントを使ってしまい、希望と合わない求人ばかり紹介された失敗もしています。
紹介される求人の中身が偏っていたら、希望が伝わっていないサインです。
そのときは条件を伝え直すか、IT業界に詳しいエージェントに切り替えたほうが、時間を無駄にせずに済みます。
ウズウズITは、20代向けのITキャリア支援で、未経験可の正社員求人が多いエージェントです。
1社目の見極めを一緒にしてくれる相談相手として、まず話を聞いてみてください。
\ 商流と仕事の中身まで、無料でプロに相談 /
SES経験者の次の一手:SIer・社内SE・自社サービス

結論から言うと、上流の仕事や提案に関わりたいならSIer、自社のITに幅広く関わりたいなら社内SE、1つのサービスを長く育てたいならSaaSなど自社サービスの企業が向いています。
どれが上ということはなく、何を伸ばしたいかで選びます。
この章のまとめ
- SIer:見積もり・提案など、上流に関わりやすい
- 社内SE:問い合わせ対応から上流、ベンダーコントロールまで幅広い
- 自社サービス:SaaSなど、自社のサービスを支えるインフラを担う
- SESを続けるなら:上流に上がれる会社・商流の良い会社を選び直す
SIer・社内SE・自社サービスの違い
結論から言うと、3つの違いは「誰のために、どこまでの範囲を受け持つか」です。
| SIer | 社内SE | 自社サービスの企業 | |
| 仕事の幅 | お客さんの案件を取りまとめる | 自社のIT全般を受け持つ | 自社サービスを支えるインフラを担う |
| 上流 | 見積もり・提案から関わりやすい | 自社の要件を決め、外部の会社に依頼する | サービスの成長に合わせて設計から関わる |
| 日々の仕事 | 案件ごとに設計・構築を進める | 簡単な問い合わせ対応も含む | サービスの安定運用と改善を続ける |
| 向いている人 | 提案やプロジェクトを動かす仕事をしたい人 | 1つの会社のITに、長く幅広く関わりたい人 | 1つのサービスを長く育てたい人 |
社内SEは、簡単な問い合わせ対応から上流の仕事、ベンダーコントロールまで、いろいろやらないといけない仕事です。
ベンダーコントロールとは、外部の会社に仕事を依頼し、進み具合や品質を管理することを言います。
SIerでは、SESの現場でプロパーが担っていた見積もりや提案の仕事に、自分が関われるようになります。
「上流はプロパー側」と感じていた人には、わかりやすい次の一歩です。
迷ったときの考え方
- 提案や見積もりに関わりたい → SIer
- 1つの会社のITを、幅広く支えたい → 社内SE
- 1つのサービスを長く育てたい → 自社サービスの企業
- まだ決めきれない → SESで上流を目指しながら考える
どこに進むか迷ったら、SESの現場で見てきたことを振り返ってみてください。
いろいろな現場を見てきた経験そのものが、次の環境を選ぶときの判断材料になります。
SESを続けるなら「会社を選び直す」
SESのまま続けるなら、上流に上がれる会社か、商流の良い案件が多い会社かを、未経験のときと同じ基準で選び直すのがおすすめです。
今の現場で信頼のサイクルを回して、上流を目指すのも立派な一手です。
外に出るか、今の場所で上がるか。
どちらを選ぶにしても、比べる材料を持っておくと判断がぶれません。
経験者の転職は「どの会社を受けるか」で年収が変わる
経験者として転職するときに知っておきたいのは、同じ時期に転職活動をしていても、提示される年収は会社ごとに開きがあるということです。
| 僕が経験者として転職活動をしたとき | 提示された年収 |
| 低かった会社 | 500万円台後半 |
| 高かった会社 | 600万円台後半 |
| 差 | 同じ時期でも、約100万円の幅 |
自分の実力が数週間で変わるわけではありません。
年収は、受ける会社の給与のレンジで決まる部分が大きいということです。
だからこそ、どの会社を受けるかを広く比べる価値があります。
働き方の希望も、最初に伝えておくと結果が変わります。
僕は経験者としての転職のとき、エージェントに「リモートまたはフルリモートができる企業を紹介してほしい」と伝えたら、多くの求人を紹介してもらえました。
経験者の相談先
経験者の相談先として、僕が実際に使ったのがレバテックキャリアです。
担当者がどんどんリードしてくれるタイプで、書類の添削も選考の日程調整も先回りして進めてくれました。
忙しくて転職活動が止まりがちな人ほど、相性が良いと思います。
ITエンジニア専門のエージェントなので、技術の話が通じるのも安心できるところです。
\ 経験者の年収アップ相談なら /
社内SEに絞って探したい方は、社内SE・情シスの求人に特化した社内SE転職ナビも選択肢です。
対象は、エンジニアかコンサル職の経験がある45歳未満の方で、勤務地は一都三県・関西・北海道が中心です。
ほかのエージェントとも比べたい方は、【経験者専用】インフラエンジニアに強い転職エージェント16選と選び方をご覧ください。
まとめ:SESは入り口、差がつくのは選び方

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
SESは入り口としては悪くない、差がつくのは選び方というのが、この記事の結論です。
この記事のまとめ(僕のおすすめの順番)
- 1:SESでいろいろな職場を見て、方向性を決める
- 2:1社目は「夜勤ばかりでない」「上流の仕事ができそう」「商流が良い」で選ぶ
- 3:「任せてもらう→信頼してもらう」のサイクルで、上流を目指す
- 4:経験を積んだら、SIer・社内SE・自社サービスの企業も含めて次の環境を選び直す
「やめとけ」と言われる理由の多くは、商流の深い案件や、運用だけで止まる現場で起きやすいことです。
どの会社のどの案件に入るかで、数年後の景色は変わります。
未経験の方は、見極めをプロに手伝ってもらいながら1社目を選んでください。
すでにSESで働いている方は、SIer・社内SE・自社サービスの企業も含めて、次の環境を選び直せば大丈夫です。
未経験向けのエージェントを比べたい方は、【未経験特化】インフラエンジニアに強い転職サイト・エージェント10選も参考にしてみてください。
あなたの1社目が、次につながる一歩になることを応援しています。
迷ったまま求人を眺めていると、不安ばかりが大きくなります。
見るべきところを決めて1つずつ確かめていけば、SESは怖がるだけの場所ではなくなるはずです。