社内SEは楽と聞くけれど、本当なのか知りたい
SIerやSESでインフラをやっていて、社内SEに移るか迷っている
社内SEの大変なところや年収も、先に知っておきたい
こんな悩みを解決していきます!

元銀行員から、未経験でインフラエンジニアになりました。
1社目のSESでは、メーカー系のIT子会社に常駐して社内SEの仕事をし、そのあと経験者として転職して、今はSIerでクラウドの設計・構築をしています。
先に結論をお伝えします。
社内SEが楽かどうかは、立場と会社しだいです。メンバークラス(役職のない担当者)なら、相手が同じ会社の社員なので、SIerよりストレスは低めなことが多いです。
この記事では、社内SEの仕事をしたあとにSIerへ移った僕の実感と、周りの友人の話をもとに、楽なところと大変なところをお話しします。
\ 社内SE・情シスの求人に特化したエージェント /
結論:社内SEが楽かは立場と会社しだい。メンバークラスならSIerよりストレスは低めなことが多い

結論から言うと、メンバークラスの社内SEは、SIerと比べるとストレスが低めなことが多いです。
ただし、仕事の幅はかなり広く、上のポジションや管理職になると別の大変さも出てきます。
この章のまとめ
- 楽なところ:相手が同じ会社の社員なので、社外のお客さん相手よりプレッシャーが小さい
- 大変なところ:ITのことなら何でも問い合わせが来て、初歩的なことにも対応する
- 上のポジションや管理職になると:経営層への説明や、現場からの文句への対応が出てくる
- 年収:社内SEだから低いのではなく、その会社の年収しだい
書いている僕の立場
僕は1社目のSESで、最初にメーカー系のIT子会社に常駐していました。
グループ向けの社内SIerのような会社で、情シス(社内のITを担当する部署)の役割もあり、そこで社内SEの仕事をしていました。
そのあと経験者として転職するときは、社内SEを選ばずにSIerへ移っています。
社内SEの仕事とSIerの仕事を、両方やってきたことになります。
| 時期 | 働き方 | やっていた仕事 |
| 1社目の最初 | SESとして、メーカー系のIT子会社に常駐 | 社員からの問い合わせ・サーバーの運用と設計構築・ベンダーとのやりとり・グループ会社の受託 |
| 経験者転職のあと | SIerの社員 | クラウドの設計・構築 |
インフラエンジニアは職種、社内SEは働く会社の業態

インフラエンジニアは「何をするか」を表す職種で、社内SEは「どんな会社で働くか」を表す言葉です。
話がずれないように、最初にこの2つを整理しておきます。
社内SEは、ITが本業ではない会社(事業会社)の情シスで働く人のことです。
そこでサーバーやネットワークを担当していれば、社内SEのインフラエンジニアということになります。
SIer・SES・社内SEの違い
分け方はいろいろありますが、ここでは働く会社の業態で3つに分けて比べます。
SIerと社内SEは、どちらもその会社の社員として働く形で、ほかの会社に常駐して働くSESとはここが違います。
| SIer (ITが本業・システムを作って納める) | SES (ITが本業・客先で働く) | 社内SE (事業会社の情シス) | |
| 働く場所 | 自社や、お客さんのところ | 常駐先の会社 | 自分の会社 |
| 仕事の相手 | 社外のお客さん | 常駐先の会社の人 | 同じ会社の社員 |
| 仕事の範囲 | 請け負った案件の範囲 | 常駐先によって変わる | 社内のITのことは何でも |
SIerとSESの違いをもっと知りたい方は、インフラエンジニアのSESはやめとけ?現役が教える単価を上げるコツとSIerとの違いをご覧ください。
インフラエンジニアの仕事そのものを知りたい方は、インフラエンジニアとは?わかりやすく簡潔に現役SEが解説!をご覧ください。
僕がメーカー系のIT子会社でやっていた社内SEの仕事

結論から言うと、インフラの仕事は、社内SEになってもそのまま出てきます。
僕がやっていた仕事のうち、サーバーの運用や設計構築は、まさにインフラの仕事でした。
1章でお話しした、エンジニアになりたての頃の常駐先での仕事の中身は、こんな感じです。
| 仕事 | 中身 |
| 社員からの問い合わせ | 「このサイトが見られない」「リモートワークをしたいのにつながらない」などの相談に対応する |
| サーバーの運用 | 社内のサーバーを止めずに動かし続ける |
| サーバーの設計・構築 | 新しいサーバーを設計して作る |
| ベンダーとのやりとり | ベンダーにAWS構築の要件を伝える |
| グループ会社の受託 | グループ会社のサーバー構築を受ける |
問い合わせのような身近な仕事から、設計構築のような技術の仕事まで、1つの部署でまとめて担当していました。
これが、あとでお話しする仕事の幅の広さにつながります。
インフラの経験を活かす場面はある
サーバーの運用や設計構築、グループ会社のサーバー構築は、SIerやSESで担当するインフラの仕事と同じです。
インフラをやってきた人なら、社内SEでもその経験を活かす場面があります。
ベンダー(システムづくりを請け負う外部の会社)にAWS構築の要件、つまり何をどう作ってほしいかを伝えるときも、中身を決めるのは社内SEの側です。
自分で手を動かさない場面でも、伝える側にインフラの知識が要ります。
違うのは、技術以外の仕事がたくさん混ざることです。
楽なのか大変なのかは次の章で見ていきますが、その前に、良かったこともお話しします。
使う人に直接感謝されるのが嬉しかった
社内SEの仕事で良かったのは、システムを使う社員のすぐ近くで働くので、感謝の言葉が直接届くことです。
僕はSESとしての常駐でしたが、同じ場所で働く社員の方から、こんな言葉をもらいました。
そのあと、任せてもらえる仕事や、「これをやりたい」と言ったらやらせてもらえる範囲が広がっていきました。
ここからはSESならではの話ですが、新しいことに挑戦したくて、ほかの現場へ移るために常駐を終えようとしたときには、「単価(常駐先が払う料金)を上げてでも、もう少しいてほしい」と呼び止められました。
結局、実際に単価も上がり、移るのを少し延期することに。これも嬉しかったことの1つです。
「社内SEは楽?」メンバークラスならSIerよりストレスが低めなことが多い理由

結論として、メンバークラスなら、社内SEはSIerよりストレスが低めなことが多いと感じています。
いちばんの理由は、仕事の相手が社外のお客さんではなく、同じ会社の社員だからです。
知恵袋にあった「社内SEって楽なの?」という悩み
「インフラエンジニア 社内SE」で調べると、Yahoo!知恵袋の質問が上に出てきます。
インフラから社内SEに移って1年ほどの人が、楽と聞いていたのに大変じゃないかと悩んでいる内容です。
質問の中身(要約)
- 要件を聞いたり、ベンダーと調整したりする
- 経営層に予算を確認する場面もある
- ヘルプデスクのような雑用もある
- 楽だと聞いていたのに、年収も高くない
この悩みは、よく分かります。
社内SEには楽な面と大変な面の両方があるので、どちらの話を聞いたかで印象が変わります。
いちばんの違いは、相手が社外か社内か
SIerは、社外のお客さんから仕事を受けてシステムを作ります。
僕の実感では、社外のお客さんが相手のほうがプレッシャーは大きく、納期も厳しいです。
| SIer | 社内SE(メンバークラス) | |
| 仕事の相手 | 社外のお客さん | 同じ会社の社員 |
| プレッシャー | 大きい | SIerより小さめ |
| 納期 | 厳しい | SIerほど厳しくない |
同じ会社の社員が相手なら、社外のお客さんほどのプレッシャーはかかりません。
ここが、社内SEは楽と言われるいちばんの理由だと思います。
社内SEに移った友人も、同じことを言っている
僕の周りにも、社内SEに移った友人エンジニアが何人かいます。
その中には、SESで自社サービスの会社に常駐していて、そこから社内SEに移ったと聞いている友人もいます。
その友人は、もともとSESをずっと続けるつもりはなく、内定が出たタイミングで移ったそうです。
僕自身も、社内SEの仕事をしていた頃と今のSIerを比べると、社内SEのほうがストレスは低かったと感じます。
ただし、これは僕や友人のようなメンバークラスの実感です。
相手が同じ会社の社員になる働き方を探すなら、社内SE・情シスの求人に特化した社内SE転職ナビが使えます。
\ 社内の人を相手に働きたい人に /
社内SEの大変なところ

社内SEの大変さは、仕事の幅が広いことと、上のポジションや管理職になると相手が変わることです。
知恵袋の質問者が「楽と聞いていたのに大変」と感じたのも、このあたりだと思います。
この章のまとめ
- ITのことなら何でも問い合わせが来て、初歩的なことにも対応する
- 問い合わせから設計構築・ベンダー対応・受託まで、仕事の幅が広い
- 雑務のような仕事が増えて、ワクワク感が減ると感じる人もいる
- 上のポジションや管理職になると、経営層への説明が出てくる
- 現場から文句を言われることもある
- 社内に来るSESやフリーランスの人を管理する側に回ることがある
ITのことなら何でも問い合わせが来る
社内SEには、ITのことなら何でも問い合わせが来ます。
初歩的なことにも対応しないといけないのが、社内SEならではの大変さです。
僕のところに来ていたのは、「このサイトが見られない」「リモートワークをしたいのにつながらない」といった相談です。
こうした身近な困りごとも、ITのことなら社内SEに回ってきます。
技術を深めたい人には、ここが物足りなく感じるかもしれません。
雑務のような仕事が増えて、ワクワク感が減ると感じる人もいると思います。
仕事の幅がとにかく広い
僕の場合も、問い合わせ対応からサーバーの設計構築、ベンダーとのやりとり、グループ会社の受託まで担当していました。
1つのことだけでなく、幅広くやらないといけないのが社内SEです。
SESやフリーランスの管理も仕事になる
社内SEになると、今度は社内に来てもらうSESやフリーランスの人を管理する側に回ることがあります。
SESから社内SEに移った友人も、ここは大変だと話していました。
自分が手を動かすだけでなく、外から来た人の仕事をまとめる役目も入ってくる、ということです。
上のポジションや管理職になると、経営層への説明が出てくる
メンバーのうちはストレスが低めなことが多くても、上のポジションや管理職になると、経営層への説明などが出てきます。
SIerとは違う種類の大変さです。
知恵袋の質問者が書いていた「経営層に予算を確認する」も、この種類の仕事です。
移る前に、自分がどの立場で入るのかも考えておくといいと思います。
現場から文句を言われることもある
もう1つは、現場、つまりITを使う社内の各部署から文句を言われることです。
相手が同じ会社の社員なのは楽な面ですが、社内の人から直接文句を言われることもあります。
インフラエンジニアの大変さを、僕の体験から話した記事もあります。
気になる方は、インフラエンジニアはやめとけ?年収140万ダウンを経験した僕の本音をご覧ください。
社内SEの年収は低い?会社しだいで決まる

結論として、社内SEの年収は、社内SEだから低いのではなく、その会社の年収しだいです。
その会社の年収が高ければ、社内SEもそれなりにもらえるはずです。
年収は会社の給料の水準で見る
社内SEは事業会社の社員なので、給料はその会社の決まりで決まります。
同じ社内SEでも、会社が変われば年収も変わります。
年収を確かめるときに見ること
- 求人票に書かれている年収の幅
- 口コミサイトにある、その会社の社員の年収
- エージェントに聞く、その会社の給料の水準
気になることは、応募前に求人票・口コミサイト・エージェントで確かめておくと安心です。
インフラエンジニアとして年収を上げてきた僕の流れは、【実話】インフラエンジニアの年収は低い?4年で340万UPを達成した方法でお話ししています。
社内SEの求人を年収で比べたい方は、社内SE転職ナビで求人を見てみるのがおすすめです。
\ 社内SE・情シスの求人に特化したエージェント /
社内SEに向いている人・先にIT企業で経験を積んだほうがいい人

社内SEが合うかどうかは、仕事のどこを楽しいと感じるかで決まります。
会社によっては、上流(何を作るかを決める段階)から企画まで仕切れるところも多いので、そこに面白さを感じる人もいます。
| 社内SEに向いている人 | 先にIT企業で経験を積んだほうがいい人 | |
| 楽しいと感じるところ | 社内の人の困りごとを解決する/上流や企画まで任される | 技術を深めること |
| 仕事の幅 | ITのことを幅広く担当したい | 1つの技術を深く伸ばしたい |
| 問い合わせや雑務 | 苦にならない | ワクワク感が減ると感じそう |
どちらが良い悪いではありません。
今の自分が、仕事のどこを楽しいと感じるかで選べば大丈夫です。
僕がいま社内SEを選ばない理由
経験者として転職するとき、僕は社内SEを候補に入れませんでした。
まずはITを専門にやって知識と経験を積んでから、事業会社の社内SEに再チャレンジしたほうが価値を出せると考えたからです。
今もSIerで経験を積んでいて、あと5年くらいはIT専門の会社で考えています。
これは僕の考え方なので、早めに社内SEに移る人を否定するものではありません。
そもそもインフラエンジニアに向いているかを知りたい方は、【体験談あり】インフラエンジニアに向いている人とは?特徴をチェック!をご覧ください。
SIerやSESから社内SEに移るなら、ITに強い会社を選ぶ

社内SEに移るなら、ITに強い会社の社内SEを選ぶのがおすすめです。
社内SEの仕事の中身は、会社によって大きく違うからです。
問い合わせ対応が中心の会社もあれば、上流から企画まで任される会社もあります。
入ってから思っていたのと違ったとならないように、応募前に仕事の範囲を確かめておきましょう。
応募前に確かめること
- 社内SEの仕事の範囲(問い合わせ中心か、設計構築や企画もあるか)
- 上流や企画に関われるか
- その会社の年収の水準
- ITにどれだけ力を入れている会社か
確かめ方は、求人票・口コミサイト・エージェント経由がおすすめです。
エージェントなら、求人票に書かれていない仕事の中身も聞けるので、移るか迷っている段階でも相談しておくと判断しやすくなります。
社内SEの求人を探すなら社内SE転職ナビ
社内SEに絞って探したい方は、社内SE・情シスの求人に特化した社内SE転職ナビが使えます。
対象は、エンジニアかコンサル職の経験がある45歳未満の方で、勤務地は一都三県・関西・北海道が中心です。
\ 客先から離れて、腰を据えて働きたい人に /
社内SE以外の会社とも比べながら探したい方は、【経験者専用】インフラエンジニアに強い転職エージェント16選と選び方をご覧ください。
未経験からいきなり社内SEを目指すのはアリ?

結論として、未経験からいきなり社内SEを目指すのもアリです。
ただ、僕個人としては、まずITに強い会社で経験を積んだほうが、今後のためになると思っています。
最初はITに強い会社で経験を積む
僕も未経験で入ったのはSESの会社で、そこでサーバーの設計構築や運用など、インフラの仕事を経験しました。
社内SEを目指すとしても、ITに強い会社の社内SEならアリくらいの気持ちで考えるのがいいと思います。
未経験から社内SEを考える人の進み方(僕のおすすめ)
- 1:ITに強い会社で、インフラの経験を積む
- 2:経験を積みながら、自分が進みたい方向を決める
- 3:社内SEかSIerかを選んで、経験者として転職する
1社目を探すなら、20代向けのIT特化エージェントのウズウズITが使えます。
未経験からITの経験を積める会社を探すところから始めてみてください。
\ ブラック企業を徹底排除の20代IT特化エージェント /
未経験からの転職の進め方は、【未経験からインフラエンジニアに転職】失敗しない方法を実体験から解説でお話ししています。
まとめ:社内SEが楽かどうかは、立場と会社、どこを楽しいと感じるかで決まる

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
メンバークラスなら社内SEはSIerよりストレスが低めなことが多い。ただ、仕事の幅は広く、上のポジションや管理職になると別の大変さがあるというのが、この記事の結論です。
この記事のまとめ
- 1:インフラエンジニアは職種、社内SEは働く会社の業態
- 2:メンバークラスなら、相手が同じ会社の社員なのでストレスは低めなことが多い
- 3:ITのことは何でも来る。上のポジションや管理職になると経営層への説明や現場からの文句もある
- 4:年収は会社しだい。移るならITに強い会社の社内SEを選ぶ
社内SEに移りたい人へ
移る前に、自分が仕事のどこを楽しいと感じるかと、応募先の社内SEがどこまで任されるのかを確かめてください。
社内SEの求人を探すなら、8章で紹介した社内SE転職ナビが使えます。
\ 社内SEに移るか迷っている人に /
これから入る人へ
未経験の人は、まずITに強い会社で経験を積むのがおすすめです。
経験を積んでから社内SEを選んでも、遅くはありません。
社内SEは、楽なだけの仕事でも、大変なだけの仕事でもありません。
自分に合う立場と会社を選べば、社内SEは良い選択肢の1つになると思います。