【図解】IAMとは?わかりやすくビルの入館証の例えで解説|ユーザー・ロール・ポリシーの違い
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【図解】IAMとは?わかりやすくビルの入館証の例えで解説|ユーザー・ロール・ポリシーの違い

IAMの画面を開いたら、ユーザー・グループ・ロール・ポリシーと並んでいて、どれが何か分からない

IAMユーザーとIAMロールの違い、ロールとポリシーの違いを一言で説明できない

セキュリティグループもIAMも「守るもの」に見えて、何が違うのか分からない



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運営者プロフィール

現在はCIerで、クラウドの設計・構築をしているインフラエンジニアです。

AWSの資格は、SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)とSAP(ソリューションアーキテクト プロフェッショナル)を持っています。

マーシー(エンジニア志望)
IAMって、ユーザーとかロールとかポリシーとか、似た言葉ばっかりで混ざるんだけど
全部、ビルに入るときの「入館管理」に置きかえられます。EC2の記事で建てた建物の続きで説明しますね。
やまちゃん(エンジニア6年目)

結論から言うと、IAMは「AWSというビルの入館管理」です。

マスターキー(ルートユーザー)はしまい、社員には入館証(IAMユーザー)、業者や機械には一時的な通行証(ロール)を渡す、と覚えれば全体がつながります。

この記事で分かることは3つです。

・IAMの部品が、ビルのどこに当たるか
・ユーザー・ロール・ポリシーの違い
・セキュリティグループとの違い

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IAMとは?AWSというビルの「入館管理」

IAMとは?AWSというビルの「入館管理」

IAMは、AWSのビルに「誰が入れて、どの部屋で何をしてよいか」を決める入館管理の仕組みです。

ビル(EC2)の入口の受付(IAM)の前に、マスターキーを持つオーナー・入館証を下げた社員・一時的な通行証を持つ業者が並ぶ図

上の図は、EC2の記事で建てた建物の入口に、受付を置いたところです。

受付の前には、マスターキーを持ったオーナー、入館証を下げた社員、一時的な通行証を持った業者が並んでいます。3人とも同じ建物に入りますが、持っているものと入れる場所が違う、というのがIAMの出発点です。

会社のビルの受付を思い浮かべてください。

受付では、まず入館証で「本人かどうか」を確かめ、次に入館証に書かれた部屋にだけ入れます。IAMがやっていることも、この2段階です。

マーシー(エンジニア志望)
本人か確かめるのと、部屋に入れるかを決めるのって、別のことなの?
別のことです。IAMでは前者を「認証」、後者を「認可」と呼び分けます。
やまちゃん(エンジニア6年目)

認証と認可の違い

入館証を見せる→本人か確かめる(認証)→部屋の一覧を見る→入れるか決める(認可)の流れ図

IAMの説明でいちばん最初に出てくる言葉が、認証と認可です。ビルの受付に置きかえて、表で並べます。

比べること認証認可
一言で誰なのかを確かめる何をしてよいかを決める
ビルで例えると入館証で本人か確かめる入館証に書かれた部屋にだけ入れる
IAMで見るものサインイン情報(パスワードなど)付いている権限(ポリシー)
順番先後

「本人か」の次に「何をしてよいか」。この順番で見ていると覚えておくと、この後の部品の説明がすっと入ります。

厳密には

  • IAM:誰を認証(サインイン)し、誰に何を許可するかを制御する仕組み
  • 順番:サインイン情報で認証 → ポリシーを見て許可か拒否かを決める
  • 対象:AWSで行う操作は、すべてIAMで認証・認可される

IAMの部品をビルの入館管理で例えると

IAMの部品をビルの入館管理で例えると

IAMの画面に並ぶ部品は、ビルの入館管理に出てくるものにそのまま当てはまります。

受付カウンターの周りに、マスターキー(ルートユーザー)・入館証(IAMユーザー)・部署のドア(グループ)・部屋の一覧(ポリシー)・通行証(ロール)・暗証番号の機械(MFA)の札が付いた対応図

上の図のように、受付のまわりには6つのものが出てきます。

オーナーの鍵、社員の入館証、部署、入れる部屋の一覧、業者に貸す通行証、それに暗証番号です。この6つの対応を先に頭に入れておけば、IAMの画面で迷わなくなります。

ひなた(エンジニア1年目)
6つあっても、表にすると1つずつは短いですよね?
そうです。まずはこの表だけ眺めてみてください。
やまちゃん(エンジニア6年目)
ビルの入館管理IAMの名前一言で
オーナーのマスターキールートユーザーアカウントを作った時の最初のID。全部の部屋に入れる
社員の入館証IAMユーザー1人に1つ作るID
部署IAMグループ同じ権限をまとめて渡すためのユーザーの集まり
入れる部屋の一覧IAMポリシー何をしてよいかを書いた一覧
業者や機械に貸す一時的な通行証IAMロール必要な時に引き受けて使うID。期限つきの認証情報が渡される
入館証+暗証番号MFAサインインのときの二重チェック

表の中でいちばん大事なのは、一覧(ポリシー)は、入館証・部署・通行証のどれにでも付けられるということです。

ユーザー・グループ・ロールは「誰か」を表し、ポリシーは「その人が何をしてよいか」を表す。「誰か」と「何をしてよいか」は別の部品だと分けておくと、混ざりません。

厳密には

  • ポリシー:IDやリソースに付けて、権限を決めるもの
  • 付ける先:IAMユーザー・グループ・ロール(1つに複数付けられる)

ルートユーザーとは?オーナーの「マスターキー」|AWSアカウントとIAMユーザーの違い

ルートユーザーとは?オーナーの「マスターキー」|AWSアカウントとIAMユーザーの違い

ルートユーザーは、AWSアカウントを作った時の最初のIDで、ビルの全部の部屋を開けられるオーナーのマスターキーです。

左は金庫にしまったマスターキー(ルートユーザー)と暗証番号、右は入館証で普段の出入りをする人の比較図

上の図の左は金庫にしまったマスターキー、右は入館証で普段の出入りをしている人を描いています。

マスターキーは全部の部屋を開けられる分、なくしたり盗まれたりすると全部が危なくなります。だから金庫にしまって暗証番号もかけ、普段は自分用の入館証を使います。

ひなた(エンジニア1年目)
あー、勉強用のアカウントだと、作ったときのメールアドレスとパスワードでそのままログインしがちですよね…
それがルートユーザーです。普段の作業用に入館証(IAMユーザーなど)を用意して、マスターキーはしまっておくのが基本です。
やまちゃん(エンジニア6年目)

AWSアカウントとIAMユーザーの違い

AWSアカウント(ビル)の枠の中に、ルートユーザー(マスターキー1本)とIAMユーザー(入館証何枚でも)が入っている入れ子図

よく混ざるのが、「AWSアカウント」と「IAMユーザー」です。

AWSアカウントはビルそのもの、ルートユーザーはビルのオーナーの鍵、IAMユーザーはビルの中で働く社員の入館証と考えると、関係がはっきりします。

比べることルートユーザーIAMユーザー
ビルで例えるとオーナーのマスターキー社員1人ごとの入館証
できる時期AWSアカウントを作った時に1つだけできるアカウントの中で、必要な数だけ作る
サインインに使うものアカウントを作った時のメールアドレスとパスワードユーザーごとの名前と認証情報
できることアカウント内の全サービス・全リソースに完全にアクセスできる付けたポリシーの範囲だけ
普段使うか使わない。ルートでしかできない作業だけ普段の作業で使う

ポイントは、ルートユーザーは「作るもの」ではなく、アカウントを作った時点でもう存在していることです。

1つのビル(AWSアカウント)の中に、オーナーの鍵が1本あり、社員の入館証が何枚もある、という関係です。

よくある誤解:管理者の権限を付けたIAMユーザーなら、ルートユーザーと同じ

  • 管理者の権限を持つIAMユーザーでも、ルートユーザーとは別物
    → 公式にもそう書かれている。マスターキーの代わりにはならない
  • ルートユーザーのサインイン情報は、アカウントを作った時のメールアドレスとパスワード
    → IAMユーザーを作っても、マスターキーはそのまま残っている

マスターキーは、使わなくても「存在している」ことを忘れないでください。

しまっておく(日常で使わない)、暗証番号(MFA)を付ける。この2つは、アカウントを作ったらすぐにやっておきたいことです。

厳密には

  • ルートユーザー:アカウント作成時にできる、全サービス・全リソースに完全にアクセスできるID
  • サインイン:アカウント作成時のメールアドレスとパスワード
  • 使い方:日常のタスクには使わず、MFAを付ける

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IAMユーザーとグループとは?「社員の入館証」と「部署」

IAMユーザーとグループとは?「社員の入館証」と「部署」

IAMユーザーは社員1人ごとの入館証、グループは同じ権限をまとめて渡すための部署です。

部屋の一覧(ポリシー)を部署(グループ)に付けると、所属する社員A・B・C全員に同じ権限が効く流れ図

上の図は、部屋の一覧(ポリシー)を部署(グループ)に付けたところです。

部署に「この部屋に入れる」と決めておくと、部署に入っている社員A・B・Cの全員に、同じ権限が付きます。

社員が増えるたびに、1人ずつ「入れる部屋」を書き込むのは大変です。書き漏れや、書きすぎも起きがちです。

そこで、部署ごとに入れる部屋を決めておき、社員はその部署に入れるだけにします。異動したら、入館証を書き直すのではなく、部署を付け替えるだけで済みます。

マーシー(エンジニア志望)
部署の入館証、みたいなものを作るの?
いいえ、部署は「権限のまとめ役」で、部署としてビルに入ることはありません。入るのは、あくまで社員1人ひとりの入館証です。
やまちゃん(エンジニア6年目)

IAMユーザーとは?1人に1つの入館証

IAMユーザーは、AWSアカウントの中に作る、1人の人(またはアプリ)を表すIDです。名前と認証情報(パスワードやアクセスキー)でできています。

入館証が1人に1枚であるように、IAMユーザーも1人に1つ作るのが基本です。

IAMグループとは?権限をまとめて渡す部署

IAMグループは、IAMユーザーの集まりです。グループにポリシーを付けると、所属するユーザー全員がその権限を受け取ります。表にすると、ユーザーとの違いは次のとおりです。

比べることIAMユーザーIAMグループ
ビルで例えると社員の入館証部署
何を表すか1人の人(またはアプリ)ユーザーの集まり
サインインするかするしない(認証される主体ではない)
権限の付け方直接ポリシーを付けられるグループにポリシーを付けると、所属ユーザー全員が受け取る
入れられるもの―ユーザーだけ(グループの中にグループは入れられない)

迷ったら、「権限は部署に付けて、社員は部署に入れる」と覚えてください。

1人のユーザーが、複数のグループに入ることもできます。

厳密には

  • IAMユーザー:名前と長期の認証情報を持つID。公式は、人には一時的な認証情報を勧めている
  • IAMグループ:ユーザーの集まり。付けた権限は所属する全員が受け取る
  • グループの制限:認証される主体ではない。グループの中にグループは入れられない

IAMポリシーとは?入館証に書かれた「入れる部屋の一覧」

IAMポリシーとは?入館証に書かれた「入れる部屋の一覧」

IAMポリシーは、ユーザー・グループ・ロールに付けて「何をしてよいか」を決める一覧で、書かれていないことはできません。

許可と書いた部屋は入れる、何も書いていない部屋は入れない、禁止と書いた部屋は他で許可されていても入れない、の3段の表

上の図は、一覧に何が書かれていると、部屋に入れるのかを3つに分けたものです。

許可と書いた部屋には入れる。何も書いていない部屋には入れない。禁止と書いた部屋には、ほかの一覧で許可されていても入れない。この3つの結果だけ覚えておけば十分です。

入館証の裏に、入れる部屋の一覧が書いてあると考えてください。

受付はこの一覧を見て、通すかどうかを決めます。一覧に書いていない部屋は、聞くまでもなく「入れない」のがポイントです。

ひなた(エンジニア1年目)
それ、最初は逆だと思いがちなんですよね。何も書いてなかったら入れない、で合ってますか?
合っています。IAMは、書いていないことは全部「できない」から始まります。
やまちゃん(エンジニア6年目)

一覧の書き方と、入れるかどうか

一覧の書き方入れるかビルで例えると
許可と書いてある入れる入館証に「会議室OK」と書いてある
何も書いていない入れない(既定は拒否)入館証に「会議室」の文字がない
禁止と書いてある入れない(ほかで許可されていても)部署の一覧で許可されていても、個人の一覧に「会議室は禁止」とある

3つ目がいちばん大事です。「禁止」は「許可」より強いので、どこか1つの一覧に禁止と書かれていたら、ほかの一覧で許可していても入れません。

ポリシーの多くはJSONという形式の文書で保存されていますが、書き方はこの記事では扱いません。まずは「一覧で決まる」ことだけ押さえてください。

最小権限とは?必要な部屋だけ書く

一覧を書くときの基本が、最小権限(作業に必要な権限だけを与える)という考え方です。

「とりあえず全部の部屋に入れるようにしておく」と楽ですが、入館証をなくしたり、操作を間違えたりしたときの被害が大きくなります。必要な部屋だけ書くのが、ビルの管理でもIAMでも基本です。

よくある誤解:一覧に書いていなければ、入れる

  • IAMは、既定ですべて拒否
    → 一覧(ポリシー)で許可された操作だけが通る
  • 禁止(明示的な拒否)は、許可より優先される
    → ほかの一覧で許可していても、禁止と書かれていたらできない

厳密には

  • 既定:すべての依頼は拒否。ポリシーで許可されたものだけが通る
  • 拒否が優先:明示的な拒否は、明示的な許可より強い
  • 最小権限:作業に必要な権限だけを与えるのが公式の推奨

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IAMロールとは?業者や機械に貸す「一時的な通行証」

IAMロールとは?業者や機械に貸す「一時的な通行証」

IAMロールは、決まった人に固定で渡すのではなく、必要な時に借りて使う一時的な通行証です。

業者とEC2の建物が受付で通行証(ロール)を借り、作業し、期限が来ると通行証が使えなくなる3コマの流れ図

上の図は、業者とEC2の建物が受付で通行証を借り、作業をして、期限が来たら通行証が使えなくなるまでの流れを描いています。

社員の入館証はずっと使えますが、通行証は「借りる」「期限が来たら使えなくなる」のが大きな違いです。

ビルに清掃業者や点検の業者が来たとき、社員と同じ入館証は渡しませんよね。

作業の間だけ使える通行証を貸して、作業が終われば使えなくなるようにします。IAMロールは、この「貸す通行証」の仕組みです。人だけでなく、EC2のような機械(AWSのサービス)にも貸せます。

マーシー(エンジニア志望)
入館証(IAMユーザー)を作って渡すのと、何が違うの?
いちばんの違いは「期限」です。入館証はずっと使えますが、通行証は期限が切れると使えなくなります。だからなくしたときの被害が小さいんです。
やまちゃん(エンジニア6年目)

IAMユーザーとIAMロールの違い

ユーザーは「ずっと使える入館証」、ロールは「必要な時に借りる期限つきの通行証」です。表で並べて比べます。

比べることIAMユーザーIAMロール
ビルで例えると社員の入館証業者や機械に貸す一時的な通行証
誰が使うか決まった1人(またはアプリ)必要な人やサービスが引き受けて使う
認証情報パスワードやアクセスキー(長期)引き受けた時に渡される一時的な認証情報
期限自分で消すまで使える数分〜数時間で切れる
使いどころ決まった人やアプリが、長期の認証情報で使う(公式は、人には一時的な認証情報を勧めている)EC2などのサービスに権限を渡す、人が一時的に使う

公式は、人がAWSを使うときにも、長期の認証情報より一時的な認証情報を勧めています。

「人はIAMユーザー、機械はロール」と単純に分けるのではなく、なるべく期限つきの通行証を使う方向だと覚えておくと、この先の勉強でも迷いません。

IAMロールとポリシーの違い

通行証(ロール=誰か)に部屋の一覧(ポリシー=何をしてよいか)を足すと、入れる部屋が決まる図

混ざりやすいのが、ロールとポリシーです。

一言で言うと、ロールは「通行証」、ポリシーは「通行証に書かれた入れる部屋の一覧」です。

比べることIAMロールIAMポリシー
ビルで例えると通行証通行証に書かれた入れる部屋の一覧
表すもの誰か(権限を受け取るID)何をしてよいか(権限の中身)
単独で使えるかポリシーが付いていないと、何もできないユーザー・グループ・ロールに付けて初めて意味を持つ

通行証だけあっても、一覧が書かれていなければどこにも入れません。逆に、一覧だけあっても、渡す相手がいなければ使われません。

ロールにポリシーを付けて、初めて「この通行証で入れる部屋」が決まる、という関係です。

EC2にロールを付けて、他のサービスを使わせる

EC2の建物にロールを付けると一時的な認証情報が渡され、それでほかのAWSサービスを使う。長期の認証情報は置かない、という流れ図

EC2の記事の建物の中で動くプログラムが、AWSのほかのサービス(ファイル置き場など)を使いたいことがあります。

このとき、建物の中に、ずっと使える入館証(長期の認証情報)を置いておくのではなく、建物に通行証(ロール)を付けます。建物の中のプログラムは、その通行証から渡される一時的な認証情報を使います。

ひなた(エンジニア1年目)
つまり、建物の中にずっと使える入館証を置かないための仕組みってことですよね?
そのとおりです。ずっと使える入館証は、持ち出されると消すまで使えてしまいます。通行証なら期限が切れれば使えなくなります。
やまちゃん(エンジニア6年目)

EC2にロールを渡すときは、インスタンスプロファイルという入れ物を使います。

名前だけ覚えておけば大丈夫です。AWSの画面(コンソール)でロールを付けると、自動で作られて、ほとんど意識しなくて済みます。

厳密には

  • IAMロール:特定の1人ではなく、必要な人やサービスが引き受けて使うID
  • 認証情報:長期のものは無い。引き受けると、数分〜数時間で切れる一時的な認証情報が渡される
  • EC2で使う時:インスタンスプロファイルでロールを渡す

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セキュリティグループとIAMの違い|「門番」と「入館管理」

セキュリティグループとIAMの違い|「門番」と「入館管理」

セキュリティグループは建物の入口で「どの通信を通すか」を決める門番、IAMは「誰がAWSの何を操作してよいか」を決める入館管理で、守っている場所が違います。

左は門の前で荷物(通信)を通すか決める門番(セキュリティグループ)、右は受付で入館証を見て何をしてよいか決める受付(IAM)の比較図

上の図の左は、門の前で荷物(通信)を通すか止めるかを決める門番です。右は、人の入館証を見て、何をしてよいかを決める建物の受付です。

門番は「荷物」、受付は「人と、その人がすること」を見ている、と分けると混ざりません。

VPCの記事の動画では、「セキュリティグループとIAMの違い」を予告として出しました。その答えがこの章です。

どちらも「守る」役目なので似て見えますが、門番は通信しか見ないので、誰がAWSの何を操作するかは止められません。逆に、受付(IAM)は操作しか見ないので、建物に届く荷物(通信)は止められません。

マーシー(エンジニア志望)
セキュリティグループで全部止めておけば、IAMはいらないんじゃないの?
見ているものが違うので、片方では代わりになりません。門番は通信を、IAMはAWSへの操作を見ています。
やまちゃん(エンジニア6年目)
比べることセキュリティグループIAM
ビルで例えると建物の入口の門番受付の入館管理
何を見るか建物(インスタンス)に出入りする通信AWSへの操作をする人やサービスと、その権限
判断することこの通信を通すか、止めるかこの操作を許可するか、拒否するか
間違えると届いてほしくない通信が建物に届くしてほしくない操作ができてしまう

両方そろって、初めて安全です。

門番(セキュリティグループ)はEC2の記事でも解説しています。

厳密には

  • セキュリティグループ:EC2に出入りする通信を制御する仮想ファイアウォール
  • IAM:AWSへの操作ごとに、IDとポリシーを見て許可か拒否かを決める

IAMを使う時に最初に守りたい4つのこと

IAMを使う時に最初に守りたい4つのこと

IAMを使い始めたら、まず「マスターキーをしまう」「暗証番号を付ける」「必要な部屋だけ」「なるべく一時的な通行証」の4つを押さえます。

マスターキーはしまう・暗証番号(MFA)を付ける・必要な部屋だけ許可・人には一時的な通行証、の4つのチェックカード

上の図は、ここまでの章で出てきた大事なことを、4つのチェックにまとめたものです。

ビルの管理で、最初に決めておくルールだと考えてください。どれも、何かあったときの被害を小さくするためのルールです。

マーシー(エンジニア志望)
4つだけでいいの?もっと難しい設定がいっぱいあるのかと思ってた
細かい設定はたくさんありますが、最初はこの4つで十分です。どれもこの記事で出てきた話です。
やまちゃん(エンジニア6年目)
守ることビルで例えるとIAMで何をするか
ルートユーザーを日常で使わないマスターキーは金庫にしまう普段の作業は、ルートユーザー以外のIDで行う
MFAを付ける入館証に暗証番号を足すルートユーザーや IAMユーザーにMFAを設定する
最小権限必要な部屋だけ一覧に書く作業に必要な権限だけをポリシーで許可する
一時的な認証情報を使うなるべく期限つきの通行証を使う人もサービスも、なるべくロールなどの一時的な認証情報を使う

IAMそのものは、追加料金なしで使えます。ただし、IAMで作ったユーザーなどでほかのAWSサービスを使うと、そのサービスの料金はかかります。

また、IAMの設定はリージョンごとに作り直すものではなく、アカウント全体の設定です。ユーザーやロールを、リージョンごとに作り直す必要はありません。

厳密には

  • MFA:パスワードに加えて、装置が出す応答も求める確認
  • リージョン:設定は1か所で変更され、すべてのリージョンに反映される
  • 料金:IAM自体は追加料金なし(使ったほかのサービスの料金はかかる)

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まとめ|IAMはAWSというビルの入館管理

まとめ|IAMはAWSというビルの入館管理

IAMは、マスターキーをしまい、社員に入館証を、業者や機械に一時的な通行証を渡す、AWSのビルの入館管理です。

この記事のまとめ

  • マスターキー=ルートユーザー
    → アカウントを作った時の最初のID。日常では使わず、MFAを付ける
  • 社員の入館証=IAMユーザー
    → 1人に1つ作るID。長期の認証情報を持つ
  • 部署=IAMグループ
    → 権限をまとめて渡すユーザーの集まり。サインインはしない
  • 入れる部屋の一覧=IAMポリシー
    → 書いていないことはできない。禁止は許可より強い
  • 一時的な通行証=IAMロール
    → 必要な時に引き受けて使う。期限が切れると使えない
  • 門番=セキュリティグループ(別物)
    → 門番は通信を、IAMはAWSへの操作を見る

迷ったときは、「これは誰か(入館証・通行証)の話か、何をしてよいか(一覧)の話か」を考えてみてください。

それだけで、IAMの画面に並ぶ部品のほとんどが、どこに当たるか分かるはずです。

マーシー(エンジニア志望)
ビルの受付で考えたら、ユーザーとロールとポリシーの違いがやっと分かった
その感覚のまま、実際に入館証を1枚作って、一覧を付けてみてください。画面で一度やると、一気に腹落ちします。
やまちゃん(エンジニア6年目)

街(VPC)と建物(EC2)は、VPCの記事・EC2の記事で復習できます。

もっと詳しく知りたい方や、ハンズオンで学びたい方は、CloudTech(クラウドテック)の評判記事もどうぞ。

  • この記事を書いた人

やまちゃん|未経験からフルリモートエンジニア

アニメ好きの現役クラウドエンジニア|過酷ノルマの銀行員 ▶︎ Web, インフラエンジニアで内定3個 ▶︎ ホワイトSESでインフラエンジニア(月単価80万円超) ▶︎ 内定5個 ▶︎ Clerでクラウドエンジニア|リモート勤務でストレス激減|クラウドの仕事してます|Xでもインフラエンジニアの働き方や魅力、デメリットも赤裸々に紹介中

-AWS学習, インフラエンジニア